ペルー・ウマラ大統領の支持率が大きく上昇

ペルー ウマラ大統領

今年の1月には、26%まで落ち込んだペルー・ウマラ大統領の支持率が、また上昇したようだ。

2月16日に発表された、ペルーの世論調査会社であるアポヨ社によれば、ウマラ大統領を支持するとこたえた人たちが増加し、支持率は33%になった。この支持率は、2013年6月以降の中で最も高い支持率となる。ウマラ大統領に対して厳しかった世論に光がさしたのは、先日チリとペルーの間にあった、海洋域の紛争において、ハーグ国際司法裁判所の結果が影響しているようだ。

ウマラ大統領の支持率が高いのは、ペルーの東側で55%と最も高く、続いて南側が34%、中部は32%、首都のリマでは31%、北部は28%となっている。

長いことペルーとチリは、太平洋上の領海や排他的経済水域の境界線のことで、争ってきた。しかし先のハーグ国際司法裁判所の判決では、ペルーがチリと太平洋上の境界線について、合意していないという主張が一部認められる結果となった。国際司法裁判所は、陸地から80海里については、チリ側の主張を認めたが、それより先については、ペルーの主張が取り入れられた。

この判決は、ペルー国民に「強いリーダーシップのある大統領」という好印象を残すことになったようだ。ウマラ大統領が掲げてきた「社会的包摂を実現するための政策」は、未だ国民の納得できるものになっていないこともあり、ウマラ大統領の支持率が急速に下がる結果になった。

ペルー政府としてやるべきことは、教育状況の改善、治安の改善、安定した経済成長を促進させることと政治の腐敗を許さないクリーンな政策と法令の発効だと、専門家は強く指摘している。

写真提供:大統領公式広報


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