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神奈川県大和市は、72カ国、約6400人の外国人の人たちが暮らす街(平成22年4月1日データ)。人口約22万人の大和市では、2.8%が外国人ということになる。住民の国籍が多様化している大和市にあって、さらに多国籍のお客さんたちが集うペルー料理店「ケイミ」を訪ねた。

小田急線片瀬江ノ島線の南林間を降り、駅前の商店街を抜け住宅地に入ると、ペルー料理店「ケイミ」の看板がある。オーナーの日系ペルー人店主、セサル船戸さんと奥さんである、ミリさんが作るペルー料理を求めて、ペルー人はもとより、南米出身の人たちや、アメリカ人、日本人が集まってくる。

ここ数年、南米で一番美食を楽しめる国らしく、ペルー料理が世界のグルメを惹きつけている。そうしたペルー料理の美味しさとは、移民文化を持つペルーが、いろいろな国の料理法を取り入れながら、豊かな食材を存分に生かした料理を作り上げているところにある。

 

 

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そう、南米で最も早い時期に日本からの移民を受け入れたペルーでは、日本人が持ち込んだ味や食文化の影響を受けて、作られている料理がたくさんあるのだ。その一つが、「ロモ・サルタード」。ケイミを代表する一品にもなっている、牛肉とフライドポテトに、タマネギやトマトを炒め合わせて、香辛料で味付けをし、ご飯と共に食べる料理だ。これは、中国料理の流れを組み、強火で一気に炒めることで、肉の美味しさを一皿に閉じ込めている。しかし、添えられたご飯がどんどん進むのは、味付けに欠かせない醤油なのだ。

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「ペルーの醤油はね、色が濃いから、使うと美味しそうな色になる。でも、日本の醤油の美味しさは、特別だよ。香りが素晴らしい。味が素晴らしい。だからそれを上手く合わせるのが、ケイミ流ですね」と笑う。

一歩店内に足を入れると、まるでどこか親戚のお茶の間にお邪魔しているような、親しみやすさと温かさのケイミ。ここを開業するに至るまで、順調なことばかりではなかった。ペルーでインテリ家庭に育ち、社会的な成功を治めたのにもかかわらず、国の経済破綻という予期せぬことに直面し、それまでのキャリアを置いて日本へと働きに来た船戸さん。

その後ペルー料理店を開業後は、在日ペルー人が故郷を懐かしむ味を提供する一方で、ここにきてペルー料理のトリコになった人たちのために、大忙しで働いてきた。多くの苦労を語らず、笑顔と楽しいおしゃべりで迎えてくれる。船戸さんがよく口にするのは「感謝しています」だ。

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「ペルーを知らなくてもペルー料理を食べて、ペルーのことを知ってくれる。ケイミにきて、知らない国の人同士も知り合いになる。そういう場になっています」

さて、ケイミにきたら、まずは、白身魚を使ったマリネ、「セビーチェ」を頼もう。お伴には、インカコーラかビールなら、ペルーのクスケーニャビール。

しばし、ペルーの味に親しんだところで、メインは「ロモ・サルタード」、そして、ケイミのオリジナルレシピ、「パーリー・クーチョ」を頼んでみてほしい。これは、ペルーの代表料理である、牛の心臓バーベキュー、アンティクーチョ(anticuchos de corazón)調味料を使った牛肉のグリルだ。

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ペルーの辛みが少なけれど、香りがすばらしいアヒパンカという唐辛子をベースに、クミンやニンニクを入れ、ペルー独特の香りが際立つスパイスがミックされた付け汁に、牛肉を漬けてグリルする。口に入れると牛肉の美味しさとその香辛料の味わいに、びっくりするだろう。

どこか、異国情緒も感じる、南林間界隈。ペルーの家族の味を求めて、訪れる人が後を絶たない。

ペルー料理ケイミ facebook

 

ケイミ:
【住所】神奈川県大和市西鶴間1-8-13
【TEL】046-273-1096
【営業時間】12:00〜22:00
【定休日】月曜日
【最寄り駅】小田急線 南林間駅より徒歩5分
小田急線 鶴間駅より徒歩5分

写真上:店主船戸さんが手に持つのは、お店の自慢料理「セビーチェ」

写真中央:白身魚とタコなどが入ったシーフード「セビーチェ」香菜がたまらない。

写真中央下:牛肉とポテトを炒めた「ロモ・サルタード」

写真下:ケイミのオリジナル「パリ―・クーチョ」

写真最後:ペルーのビール、クスケーニャとクリスタル。


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