東京都北区・区立滝野川第七小学校から、ペルーへ歯ブラシの支援

3月11日、東京都北区・区立滝野川第七小学校(北野扶美子校長)の児童らが、ペルー・リマ市内にある貧困地区の保育園を支援するために集めた歯ブラシの贈呈式が、同校校庭で行われた。

滝野川第七小学校とペルーのつながりは、昨年4月24日に、駐日ペルーのフリオ・カルデナス総領事が小学校の給食風景を見学するために、北区にあるNPO法人アミスタ・ペルー・ニッポン(以下アミスタ)の招きで、同校を訪れたことに始まる。

アミスタは、90年代に日本人の寄附でペルーのスラム街に建設された学校や保育園の支援活動を行ってきているが、特に貧困地区に暮らす児童の欠食問題の解決や衛生教育の普及に力をいれている。

アミスタが支援している保育園は、リマ市の郊外にあり、園児の家庭は一日2ドル以下で生活をする貧困家庭だ。保育園ではアミスタの支援により、給食施設や水回りの環境などが整えられているが、貧困家庭にとって消耗品である歯ブラシを十分に用意するのは容易ではない。そこで、アミスタが、定期的に園児たちに歯ブラシを届けている。

 

カルデナス総領事と滝野川第七小学校の児童達の交流が生まれたことで、同校の児童や父兄のペルーへの関心が高まり、ペルーへ送る歯ブラシ集めと募金活動を行った。活動支援の輪は、地区の自治会にも波及。さらに支援は、児童の保護者から近隣住人へ、そして保護者の勤務先の人たちまで広がっていった。今回集まった歯ブラシは、合計で685本。寄付金は32356円になった。

贈呈式に出席したアミスタの松本弘二郎理事長は「ペルーは経済成長が著しい国ですが、貧富の差がある国です。経済格差の中で、弱者である子どもたちの健康を守るため衛生教育は欠かせません。滝野川第七小学校の子どもたちが、温かい気持ちをペルーの子どもたちに向けてくれたことがとてもうれしく思います」と語っている。

集められた歯ブラシは、アミスタが支援している保育園へ送られ、寄附金は、リマ市内にある日本人の寄附で建設された身体障害者の施設に渡される。

 

写真上:児童から集まった歯ブラシを受け取るNPOアミスタ・ペルー・ニッポン松本弘二郎理事長

写真中:贈呈式の様子

写真下:校内のポスター

写真提供:NPO法人アミスタ・ペルー・ニッポン

 


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