ペルー文化省の人種差別反対プロジェクト、開始。

3月21日は、国際実験差別撤廃デ―だ。この日を記念し、ペルーの文化省によるペルー国内の人種差別を撤廃するためのキャンペーンとプロジェクトが開始された。

ペルーでは、移民の国であり、さまざまな人種が暮らしている自分達を、このようにいうことがある。「すべてのペルー人は、いくつか、またはいずれか先住民族かアフリカの血を受け継いでいる"el que no tiene de Inga tiene de Mandinga"」

このスペイン語の意味するところは、人種が違っても私たちは同じペルー人だという肯定的なメッセージだ。しかし、人種の違いは社会経済的ギャップを生み、社会の中で差別、職業的な差別を生みだしてきた。

これまでも人種差別を止めようというキャンペーンは行われてきたが、今回ペルーの文化省が始めたプロジェクトは、かなり徹底したものになっている。

ルイス・ペイリアノ・ファルコニ文化大臣は、「異なる人種と共に構成される国家は、様々な文化的な寛容さや、相互を尊敬しあうことが求められる。人種差別を警告し市民自ら防止していき、こうした差別に終止符を打っていくようになる」と、このプロジェクトに期待される役割について語っている。

プロジェクトの名称は「Alerta Contra El Racismo(人種差別反対を警告する)」、実際に人種差別を目にしたり、被害にあった人たちが、直接専用の電話番号にかけて、訴えることができる。

しかし、加害者に対して特別な罰則があるわけではない。プロジェクトの目的は、罰則を与えるよりも、人々の中に知らずにある人種偏見をに気がつかせることにあるようだ。

このプロジェクトに使われるプロモーションビデオが公開された。ストーリーは、こうだ。

レストランで食事を終えた白人カップルが、テーブル会計のために、ウエーターを呼びつけた。

ウエーターが、会計を持ってくると、この中年の白人男性が「この会計は間違っている」と言いがかりをつけ出したのだ。

ウエーターが、説明しようとすると「お前のような人間では話しにならない。責任者を呼べ」と居丈高な態度を取った。そこで、アラートが鳴る。

衆人が見ている中、中年男は、人種差別者の赤い風船が付けられるのだった。

ウマラ政権の大きな目玉は、こうした社会階級の中で、差別されている人たちや貧困にあえぐ人たちを引き出す政策を推し進めていることだ。好景気と経済発展を後ろ盾に、貧困の原因を作る人種差別をなくしていこうというメッセージが色濃くあるようだ。

 

 

 

 

 


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