ペルー・ウマラ大統領、中国を訪問。アジアとの強い経済協定を高く評価

4月6日から8日の間、中国を訪れているペルーのウマラ大統領は、三亜市で開催されている経済フォーラム「ボアオ・アジア・フォーラム(博鰲アジアフォーラム)」で、ペルーとアジア圏との経済協力について「ペルーは、アジアとの経済交渉について、他に先駆け進展していると高い評価を得ている」と、パネル演説の中で語っている。

アジアでの強い経済の結びつきを自認する背景には、アジア太平洋経済協力会議(APEC)のフォーラムが、2016年にペルーで開催されることもある。すでにFTAなどで経済協力関係ができあがっているAPECメンバー国が、ペルーに集まることの高い期待と自信がウマラ大統領の言葉を裏付けている。

 

「今後、アジア圏とペルーは、包括的な経済連携を強化され、アジア太平洋地域の自由貿易連合を作り上げていくことを目標に、今後も協定の締結と発効を歓迎したい」と続けている。

さらに、ペルーは、世界の経済エンジンとなり、貿易、教育、科学技術のイノベーションを支えて牽引する地域を目指していくと聴衆に伝えた。

ペルーは、アジア諸国との関係を強化するのが優先事項だと、市場拡大としてのアジアを強く意識している発言を行ってきている。

昨年の日本訪問を始め、韓国やアジア諸国などにウマラ大臣は訪問し、また外務大臣や経済閣僚なども訪れ、経済協定の調印を行ってきている。

また、2012年の輸出統計では、30%以上がアジア圏に向けてのものであり、中国からの投資は、米国に続いて第2位に入っているほど、アジアとの結びつきが強くなっている。ペルーとアジア圏の輸出増額は、260億ドルまで増加している。

特に中国との貿易では、輸出の26%が中国であり、韓国と日本向けの輸出額を合わせたのに等しいほどだ。

一時的には、中国との貿易不均衡が指摘されていたが、ペルーと中国のFTAが発効された後は、輸出額の増加が顕著に出ており、2012年の輸出総額は2010年度と比べて46%増加している。FTA以前は、銅や鉄、鉛、魚粉など伝統製品が主な輸出品目だったが、FTA後は、ぶどうやお酒などの非伝統製品が増えている。ペルーにとって、中国は米国を上回る最大の輸出先となった。

 

写真提供:Presidencia Perú's photostream

 


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