4月12日、ペルー民間投資促進庁による「ペルーへの投資」セミナーが、東京千代田区で行われた。

開会のあいさつでは、駐日ペルー共和国のエスカラ・大使が、ペルーと日本の近年の経済連携に触れ、日本はペルーにとって、5番目の規模の取引がある貿易国であると説明。段階を経て関税撤廃を目指す経済連携協定(EPA)が、発効された昨年度は、日本ペルー間の貿易額が30億ドルを超えた。

さらにペルーには、多くの日系人が暮らし、日本でも定住しているペルー人は約6万人に上り、南米一の親日国であるのがペルーだと語った。これまでも多くの日系企業を受け入れてきた実績があるが、昨今の経済成長に合わせてインフラの拡大が急務であり、積極的な投資セミナー開催を、行ってきている。

セミナーでは、三菱東京UFJ銀行のニューヨーク支店、リマ出張所の山下秀明所長による、ペルー経済の展望が紹介された。一つはペルーの経済成長がこの10年間で大きく成長していることをあげている。中南米経済を実質リードしているペルーは、2020年に一人あたりのGDPが世界平均を超すという予測もでている。ペルーというと過去の事情からか、債務が多い国だという印象をもたれるが、実際にはGDPの約20%以下で、新興国の雄として君臨するブラジルは69.9%に上る。また外貨準備高は、GDPの3割を占め、堅牢な経済体制が格付け会社にも評価されている。

 

また、中間層の拡大から、国内消費は大きく増加しており、2000年には国内で7つだけだったショッピングセンターだが、2013年度には68カ所まで増加している。現在のペルーは、豊富な鉱物とエネルギー資源を持ち、非常に高い経済成長率を維持しながら、消費市場を拡大してきている。またフジモリ政権によるテロの制圧から、治安が大幅に改善され、対外債務問題が解消された。

さらに、FTAとEPAを積極的に推進し、TPPの参加や太平洋同盟のリーダー的立場など、グローバルば経済を牽引するポジションを獲得してきている。現在リマ出張所で受ける相談の多くは、これまでの資源開発への進出だけではなく、活発な消費者の拡大を見込んだ、衣料や食品関連の企業からの問い合わせが増えているという。

 

ペルー民間投資促進庁のハビエル・イジェスカス・ムチャ会長による「ペルーにおけるインフラ投資機会」と題されたセミナーでは、現在ペルーが実施予定プロジェクトのうち18が紹介された。投資プロジェクトの中で、興味深いのは昨年第一号線が開通したリマ市内の地下鉄事業、光ファイバー、チンチェロ(クスコ)新国際空港だろう。

また、南部におけるガスパイプライン輸送システムをはかるものや、国内市場のためのLNG供給システムなども取り上げられた。今回の投資セミナーでは、中国国内を2カ所、続いて韓国、日本へとまわっているが、中国のセミナーでは、60億ドル~80億ドルの投資が期待されるほど高い関心が閉められていた。

これまでペルーへの投資は安全面や経済基盤などでリスクが高すぎるという印象を長く持たれているが、他の南米諸国で最も多く販売されるのがヨーロッパやアメリカ製の車なのに比べ、ペルーでは20年続けて、トヨタ車が最も多く売れている車であるのを見てわかる通り、日本に対する信頼が高い。そうした環境を踏まえて、ペルーには大小規模の投資対象があると考えられるようだ。

今後ペルーは、農作物の輸出も力を入れてきており、灌漑事業なども含めて、「水関連事業」への投資が高く期待されている。

 

 

 


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