リマ発 ― ケイコ・フジモリ氏が7月28日、ペルー大統領に正式に就任した。同氏の就任を目前に控えた時期に世論調査会社Ipsosが実施した全国調査(都市部・農村部対象)によると、国民の71%が「投票の有無にかかわらず、フジモリ氏には今後の政権運営能力を示す機会を与えるべきだ」と回答したことが分かった。「与えるべきではない」との回答は23%にとどまり、「無回答」は6%だった。
地域別で見ると、首都リマでは79%が同氏に機会を与えるべきだと答えた一方、地方部では66%となり、都市と地方で温度差が見られる結果となった。
新政権への期待、「良くなる」が42%
同調査では、フジモリ新政権の5年間の任期を経てペルーがどう変わるかについても尋ねている。「今より良くなっている」と答えたのは42%で最多。次いで「変わらない」が27%、「悪くなる」が18%、「無回答」が13%だった。
過半数には届かないものの、悲観的な見方(18%)を大きく上回る楽観的な回答が示され、新政権発足に対する一定の期待感がうかがえる。
最優先課題は「治安・犯罪対策」
7月28日の施政方針演説でフジモリ大統領が優先すべきテーマについて尋ねた設問では、「治安・犯罪対策」が68%でトップとなった。以下、「汚職対策」(45%)、「公的医療の改善」(39%)、「公教育の改善」(33%)、「貧困削減」(32%)と続いた。
一方、「エルニーニョ現象への対策」(15%)、「司法制度改革」(13%)、「政治改革」(10%)、「インフラ整備」(9%)、「民間投資の促進」(7%)は相対的に優先度が低い結果となり、国民の関心が生活に直結する治安・汚職・医療分野に集中していることが浮き彫りとなった。
「懸念」と「楽観」が拮抗
前政権と比較したフジモリ氏当選への感情については、「懸念」が39%で最も多く、僅差で「楽観」が37%と続いた。「無関心」は16%、「無回答」は8%だった。
懸念と楽観がほぼ均衡していることは、国民の間に新政権への期待と警戒感が同時に存在していることを示している。
政権交代の翌日にあたる今回の調査結果は、多くの国民がフジモリ新政権に一定の「機会」を与える姿勢を見せつつも、治安、汚職、医療という具体的な分野での成果を強く求めていることを示している。楽観と懸念が拮抗する世論を背景に、フジモリ政権の今後の政策運営が注目される。
調査概要: Ipsosによる全国都市部・農村部調査、対象1,205人。
