クントゥル・ワシ博物館を支援「希有の会」年次総会開催

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ペルー・カハマルカ県にあるクントゥル・ワシ遺跡の出土品を展示する「クントゥル・ワシ博物館」の民間支援組織である「希有の会」の年次総会が、11月14日東京・駐日ペルー大使館で行われた。

1989年にペルーのカハマルカ県で発見されたクントゥル・ワシ遺跡からは、多くの黄金製品が出土した。当時調査団長だった大貫良夫東京大学名誉教授と、地元で出土品を保管したいという現地に暮らす人たちの熱意の元、日本で展示会をしながら資金を作り、クントゥル・ワシ博物館が誕生した。現在まで博物館の維持は、村人や日本のJICAからのボランティアなどによって行われており、遺跡がある現地で出土品を博物館に展示維持するという、極めて稀なケースは、日本人と現地ペルー人との双方の協力によって今にいたる。

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その維持を支援するために、2009年に「希有の会(佐藤謙会長)」が設立され、年次回ではクントゥル・ワシ博物館の活動報告と現在も行われている発掘調査について講演があった。

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大貫良夫東京大学名誉教授は、クントゥル・ワシ博物館の現状問題や今後の活動予定について説明。続いて南山大学の渡部森哉教授は、クントゥル・ワシ遺跡があるところよりもさらに高い地域にある、カハマルカ県コントゥマサー郡に位置する遺跡、タンタリカ遺跡の発掘の様子や学術的意味などについて解説を行った。

総会後は、大使公邸にて乾杯を行い、その後場所を移して大使館シェフによる、ペルー料理ビュッフェを参加者全員で楽しみ、会員らの交流を深めた。

「希有の会」はクントゥル・ワシ博物館の運営について支援を行ってきており、これまでもパンフレットやグッズ制作、博物館の施設改善などのための支援など実績を重ねてきている。今年の年次総会では、希有の会を通じて、クントゥル・ワシ博物館に寄付を行った鎌倉ユネスコ協会が、クントゥル・ワシ博物館を代表して、大貫良夫名誉大学教授から、感謝状が送られた。

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写真上から、エスカラ駐日ペルー大使、希有の会佐藤会長、大貫良夫東京大学名誉教授、感謝状を受け取る鎌倉ユネスコ協会佐藤美智子会長

希有の会年次総会写真Flickr


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