NIPPONIAコンサートがペルーで開催。日系人の歴史を伝えるアザマ氏の声

昨年2012年の11月に行われた、ペルーでの日本文化週間イベントの集大成と言ってもよい「NIPPONIA」には、宮沢和史氏をはじめ、ペルー出身のアルベルト城間、アルマカミニイトのエリック福崎、アルゼンチン出身のクラウディア大城が参加した。
NIPPONIAは、日本人が忘れてしまっている日本の音楽の美しさや言葉の豊かさを海外に伝えると共に、祖国を離れて日本人移民として外国で暮らしてきた日系人たちの歴史を私たちに伝えてくれる。2011年の世界ウチナーンチュ大会で開かれたNIPPONIAコンサートでは、移民や日系人の歩みと共に、それぞれの出演者たちの日系人としての歴史が紹介された。
昨年行われたペルーでのNIPPONIAには、このコンサートイベントを成功させるための立役者がいた。それがヨウチャン・アザマ氏だ。ペルーの日系人社会において、彼を知らない人はいないといってもいい。
スペイン語・日本語。ウチナーグチを自由に操り、ペルー日系人の音楽イベントの司会として活躍するアザマ氏は、ペルー日系コミュニティーで長年行われてきた紅白歌合戦イベントで人々を魅了する白組の歌手で三糸の名手だ。
ペルーの沖縄芸能の中心人物であり、音楽イベントの総合プロデュースを務めてきたアザマ氏は、1950年ペルーに生まれている。
その彼が祖父母の祖国である沖縄で開催された、2011年の世界ウチナーンチュ大会に参加したときから、すでにペルーでのNIPPONIAコンサート開催が動き始めていたようだった。
宮沢氏が言う歌で結ぶ日本人と世界の日系社会。日系人がたどってきた歴史を肌で知るアザマ氏は、その歴史を知り継承していくことの大切さを、静かに語っている。
今年も秋には、ペルーでコンサートが開かれる。沖縄の歌を内地に伝えたビギンが初めて、ペルーでの歌う予定だ。