国際キヌア年、国連総会でウマラ大統領夫人ペルー・アンデスのキヌアが世界の飢餓を救うと宣言
2月20日、米国ニューヨークで開催された国連総会において、ペルー大統領夫人のナディン・エレディア・アラルコンFAO特別大使は、国際キヌア年にあたる本年総会で、演説を行った。
ナディン夫人は、国際連合食糧機関(FAO)から、キヌアの特別大使として任命を受けている。ボリビアのエボ・モラレス大統領が昨年の国連総会で提案した国際キヌア年は、ナディン夫人の演説により、本格的なスタートとなった。
ナディン夫人は「国際キヌア年は、ペルーにアンデス産の穀類を世界に知らしめ、一層の消費機会を与えると共に、子どもたちの慢性的な栄養失調を改善するために闘う機会を提供してくれるでしょう」と述べた。
また「国連が抱えるミレニアム開発目標に対して、その趣旨を理解し飢餓と栄養不良改善について、キヌアの利用を促進していくことを誓う」と宣言を出した。
国連事務総長の潘基文(パン・ギムン)氏は、「この国際キヌア年にあたり、世界の小規模農業が、環境配慮に優れ、持続可能な農業を実現し、貧困削減のためにも役立つことを願っている。また国際キヌア年は、キヌアの食品としての栄養や安全性について広く学習し認知してもらう年にする」と話した。
キヌアは、アンデスにおける農業文化の伝道者であり、すべての必須アミノ酸を含み、ビタミンやミネラルなどバランスよく吸収できる食品だ。
海抜4000メートルの高地でも育ち、8度から38度と気温の適応範囲も広い。雨が少なくても十分に実をつけることができるという特性を持っている。
世界の飢餓を半分に減らすというのが、ミレニアム開発目標の一つであり、2015年をめどに、国連が関与する貧困対策目標だ。その救世主にキヌアが選ばれた。