子供たちの笑顔と出会うために 志朗、今年3回目の施設訪問

キックボクシングの試合チケットの収益金から、ペルーやタイの子どもたちの支援を行っている志朗。10月は孤児院のための「パヤタイ・ホーム」を訪れた。

「ダッコ!、ダッコ!!」
3歳児が31名収容される部屋を訪れると、子供たちはすぐ志朗のまわりに駆け寄った。そして両手を大きくを上げながらピョンピョン飛び跳ね、ダッコをせかす。
10月24日(現地時間)、父・松本弘二郎さんとともに、キックボクサーの志朗はバンコク近郊のノンタブリー県にある孤児収容施設『パヤタイ・ベビーホーム』を訪問した。
同所に足を運ぶのは今年早くも3回目。現役活動を続ける傍ら、恵まれない子供たちへの支援活動を続ける志朗にとっては通い慣れた施設だ。
いみじくも志朗は言う。
「ここには1年に3回ほど。トータルすれば、もう12~13回は来ていると思います」
今回は粉ミルクや紙オムツを日本円で6万円分現地で購入してホームに寄付した。そして前回寄付した大型冷蔵庫には自分が寄付した証にはお手製の特製シールを貼り付けた。子供たちの歓迎攻めされるのもおなじみの光景になりつつある。子供たちを抱き上げる、志朗の手つきも慣れたものだ。
「2~3名は顔を覚えている子がいます。向こうが僕のことを覚えているかどうかはわかりませんが(苦笑)
国から下りる経費だけではとても施設を運営できない『パタヤイ・ベビーホーム』にとっても、志朗のような今後の目処を立てやすい定期的な援助は大歓迎だ。日本に比べると物価の安いタイでも、粉ミルクや紙オムツは決して安価ではない。
来年2月、志朗は再びパタヤイホームを訪れるつもりでいる。ちょっぴり大きくなった子供たちの屈託ない笑顔と出会うために。

 

Writer&Photo:布施鋼治

1963年7月25日、札幌生まれ。スポーツライター。

大学生時代より執筆業を開始。現在はNumber、共同通信、北海道新聞、ファイト&ライフ、スポルティーバなどに執筆中。
2009年、「吉田沙保里 119連勝の方程式」(新潮社刊)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。
他の主な著作に「東京12チャンネル運動部の情熱」(集英社刊)、「格闘技絶対王者列伝」(宝島文庫)などがある。
「ファイティングTV サムライ」などで格闘技番組の解説も務める。
*志朗チャイルド・サポートでは、12月のクリスマスシーズンに合わせて、ペルーの貧困地区にある保育園と障害者施設に20万円寄付を行っている。

 


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