6月24日、東京・広尾にある駐日ペルー大使館にて、日本とペルーの友好について多大な貢献をしたとし、日本マチュピチュ協会の会長を務める野内セサル良郎氏に、ペルー政府から金の功労勲章が授与された。


野内氏は、ペルー共和国クスコ市生まれの日系ペルー三世。16歳の時に日本語ができないまま来日。その後工場で働きながら、定時制高校にて学び、大学を卒業している。
野内氏の祖父にあたる野内与吉氏は、福島県大玉村の出身で、1917年に契約移民としてペルーへ渡る。移住地で苦労を重ねながら、マチュピチュ村の発展と地域住民の生活向上のために生涯を捧げ、マチュピチュ村の初代村長を務めた人物だ。
ペルー世界遺産で最も有名なマチュピチュ遺跡があるこの村の村長が日本人であったことを、孫の野内氏が調査し伝えるまで、日本ではその歴史が紐解かれることはなかった。
学術的にも祖父の偉業を研究した野内氏は、2014年に日本マチュピチュ協会を設立、各地で野内与吉氏のペルーでの功績や古代アンデス文明を紹介する展示会や講演会を開いてきたが、その活動は与吉氏の故郷に野内与吉資料館の開設へとつながっていった。
また、野内氏の祖父与吉氏のことがきっかけとなり、福島県大玉村はマチュピチュ村と友好都市協定を締結(平成27年10月26日)、日本とペルーの強い絆がまた一つ形となったのだった。


こうした友好の橋渡しとして、長年に渡り活動を続けてきた野内氏に、ペルー政府から功労勲章が送られることとなった。ペルーのビスカラ大統領に代わり、ハロルド・フォルサイト駐日ペルー大使が、野内氏に勲章を授与し、祝福をしたのだった。
今年は、日本ペルー移民120周年という、両国にとって記念すべき節目の年になっている。また24日は奇しくも、クスコで行われるインティ・ライミ(太陽の祭り)の日である。
その年の収穫に感謝し、来年の豊作を祈りインティ(太陽神)に祈りをささげる。インカ帝国のもっとも聖なる神、インティ(太陽神)に対する大切な祭りの日だった。
野内氏は、勲章の授与を受けて「この勲章は、私一人の力ではなく、今まで応援・協力してくれた皆様のおかげでいただくことができました。これからも、皆さまに感謝して、祖父の意思を受け継ぎ、両国に貢献したいと思います」と語る。

日本マチュピチュ協会

写真提供:日本マチュピチュ協会

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