マチュピチュサンタプロジェクトが始動。マチュピチュ観光大使の片山さん、再びペルーへ

昨年10月にペルー・マチュピチュ遺跡を独占したと話題になったのが、片山慈英士さん(27)だ。片山さんは奈良県出身、大阪商大ボクシング部出身で、自分のボクシングジムを大阪に作りたいという夢のため、世界中のボクシングジムのいいところを勉強しようと世界を目指した。

大学生の頃からバックパッカーで海外にでていたというが、当時は大学の授業やボクシングの練習、そしてアルバイトに忙しくアジアしか時間的に訪れられなかったという。

卒業後は、自身の夢をかなえるため、世界一周を目指したのだった。

 

「ジムを作るなら、どこにでもあるようなジムを作っては面白くないじゃないですか。だから世界中のジムに行ってみて、よいところを混ぜた今までにないジムを作りたいんです。だからグローブとミットを持って世界27か国のジムに行き、トレーニングさせてもらったんです。それに加えて世界中の子どもたちにボクシングの面白さを伝えたかったですね。グローブとミットがあれば、学校やストリートにいる子どもたちに教えることができました」

そんな片山さんは、いよいよ南米大陸に入る。それは父方の祖父の国であるトリニーダ・トバコを目指してのことだった。

しかし、旅の途中になるペルーでは、コロナのためにロックダウン。当初は短期で済むという見込みだったのが相次ぐ延長で、結果的には7カ月という長期の滞在になってしまったのだった。

「なにしろ観光客は自分しかいなくて。マチュピチュ村の子どもたちにボクシングを教えたりしているうちに、地域の人たちとも仲良くなっていきましたね。ほんとうに皆さんが優しくて。スペイン語も話せないのに、毎日誰かが料理を作ってくれたり、誕生日パーティーに呼んでくれたり。皆さんの温かさがなければ、7カ月も滞在することはできなかったと思います」

そう片山さんは語る。

マチュピチュ村の子どもたちにボクシングを教えていた

 

そして地元新聞に片山さんのことが取り上げられてからは、世界中のメディが報道した通り、マチュピチュ遺跡独占観光となったのだった。

そんな時の人となった片山さんは、マチュピチュ観光大使を任命され、帰国後もペルーの魅力を伝え続けてきた。そこで立ち上げたのが「MACHU PICCHU SANTA PROJECT」だ。

このプロジェクトは、片山さん自身がサンタクロースになって、マチュピチュ村の子どもたちに、オリジナルTシャツと勉強に役立つ文具をプレゼントし、村人には全員に感染予防のためのマスクを配布する。サプライズプレゼントで、コロナで観光客が大激減した村に明るいニュースを届けるのだ。

世界中で有名になったこのシーン。マチュピチュを訪れた片山さん

「観光大使としてできることは、日本からの観光客を増やすことです。このプロジェクトを通じて、もっとペルーの魅力を発信していきたいと考えています。アフターコロナのこれから、マチュピチュやペルーに興味を持ってもらいたいですね。特に若い世代にペルーを伝えたいです。ペルーの良さに触れて欲しいです。でもプロジェクトの一番の目的は、お世話になった皆さんへの恩返しですね」

片山さんは、ペルーの魅力をこう語る。世界中の気候があると言われるペルーは、海岸沿い、アンデス、アマゾンでは文化や食、生活何もかもが違う。その違いを1つの国で楽しめることが素晴らしいという。さらに日本から簡単には行かれない場所だからこそ、訪れた時の感動が大きいのだと。


マチュピチュサンタプロジェクトの活動支援のため販売しているオリジナルパーカー

片山さんは12月にペルー入りを予定している。

この「MACHU PICCHU SANTA PROJECT」だか、すでに来年の活動にむけても動きだしている。今回はマチュピチュ村を対象としているが、これからは他の地域も範囲を広げていきたいと計画しているそうだ。活動の支援の一つとして、オリジナルのパーカーやグッズ販売も始まっているのだった。

最後に改めてペルーのよさを聞いてみた。

「ペルーに行ったらマチュピチュは絶対に訪れるべきです。それだけ言葉にできない素晴らしさがありますね。また、SNSに敏感な若い世代が見たら、ペルーには数えきれないくらいの写真スポットがあります。さらに魅力的な民族衣装も素晴らしいですよ。一生の思い出、人生を変える旅がある。それがペルーです」

「マチュピチュサンタプロジェクト」オンラインショップ

■Instagram(@jessekatayama)

■片山さんWEBhttp://jesse-machupicchu.jp/

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