世界経済フォーラム、ペルーがフォーラムで見せるリーダーシップに高く期待

23日からペルー・リマで、ラテンアメリカ世界経済フォーラム2013が開催されているが、世界経済フォーラムの主催実行ディレクターであるボルゲ・ブレンデ氏は、このフォーラムについて「ペルーは、世界のビジネスリーダーが出席するこのフォーラムのホスト国であり、強力なリーダーシップを見せるよい機会になる」と、国営報道機関ANDINAのインタビューに答えている。メキシコ大統領やパナマ大統領などとの参加により、このフォーラムは南米の強い連携を世界に示すことにもなると述べてい
る。

このラテン・アメリカ世界経済フォーラムでは、ペルー開発に強い興味を持っているビジネスリーダーや、ラテンアメリカ各国から50人以上の閣僚らが参加している。

ペルーが掲げている社会成長のビジョンとは、経済成長をさらに強固なものにし、強力な経済基盤を作った後、現在社会が抱えている国民の経済格差による不平等や、貧困などを解決したいというものだ。治安を安定させ雇用促進につながる公共事業のために、外国からの投資を積極的に誘致している。ペルーが抱える問題は、南米の他の国でも共通のもので、南米全体がこのような社会問題を対処する方法を分かち合って、強力することができればというのも、経済フォーラムの課題になっている。

ブレンデ氏は、ここでなぜペルーがホスト国なのかということを、再度強調している。
経済成長規模やGDPの比較でいえば、ペルーは南米で一番の新興国であるブラジルと肩を並べてはいない。しかし、フジモリ大統領時代から中期、長期にかけての経済成長への計画を順当に踏んできており、
連続した経済成長と外国投資の誘致を成功させているだけではなく、非伝統的な輸出産品を増やし、輸出高をあげているなど実績を重ねてきている。ペルーが太平洋側にあり、ペルーを経由することで、南米各地域へ輸送路を作り上げることができるなど、中南米のハブとしての地位を固めてきている。
こうしたことも、ペルーがラテン・アメリカの経済を積極的に牽引していく要因だというのだ。

またペルーは天然資源、観光立国としての地位など、多様な経済基盤を持っている。
しかし、ペルーは同時に、インフラ設備の問題、技術のイノベーション問題などを抱え、これらが内需を拡大させさらに輸出大国になっていくのには、大きなネックになっているのだ。
さらに、教育の質についても問題視されている。

「ペルーのGDPは順調に成長し、また対外債務がブラジルなどに比べて、非常に少ないなど安定性もあります。今抱える潜在的な問題を解決していくために、今のペルーは基盤を作っているので、他国はペルーの事例から学ぶことができるのではないかと考える」とブレンデ氏は強調する。

 

写真上:ボルゲ・ブレンデ氏

 


\ 最新情報をチェック /