2018年12月に完成した、ペルーのナスカ地上絵を見ることができる新しい展望台の贈答式が、2020年2月4日に現地にて行われた。

新たな観測塔の建設とナスカ地上絵の研究活動支援のため、「ミラドールプロジェクト」を立ち上げた、株式会社MIRADORの代表を務める田島陽志氏を始め、ペルーのソニア・ギジェン文化大臣、エドガー・バスケス貿易観光大臣、土屋定之駐ペルー日本大使、アルマンド大内田氏(Cooperativa Pacifico CEO)、ファン・C・カプニャイ元駐日ペルー大使ら関係者が列席した。

写真左より山形大学坂井正人教授、土屋日本大使ご夫妻、田島氏

ナスカの地上絵は、ユネスコ世界遺産にも認定され、広大な乾いた土地に、様々な幾何学模様や動物などの絵が描かれている。

地上絵は、もともとペルーの考古学者であり、ペルー考古学の父と呼ばれた、フリオ・C.テーヨ氏によって土地に様々な図画があることが発見されていたが、それがなんであるかは、はっきりと知られていなかった。その後1936年にアメリカの歴史学部のポール・コソック教授によって、それは動物や幾何学模様を描いた巨大な絵であることが世に知らされた。

ドイツ人のマリア・ライへ氏は、フリオ・C.テーヨ氏、コソック氏の助手を務め、その後ナスカの地上絵の観測と研究を重ねていく。

しかし、マリア・ライへ氏亡き後、地上絵を展望できる観測塔の老朽化は進んでいたのが現状だ。

大学に在学中、ナスカの地上絵を訪れた田島氏は、ペルーの文化遺産に深く驚嘆するとともに、環境変化や保護支援の不足から、ナスカの地上絵が数年後には、なくなるかもしれないという状況を目の当たりにし、保護活動の必要性を強く感じたという。

そこで。2011年には、ミラドールプロジェクトがスタート、2012年に田島氏が代表を務める株式会社MIRADORが設立し、地上絵の保護活動支援や、観測塔のあらたな建築のために動きはじめた。

田島氏のプロジェクトでは、ペルーを訪れる観光客に、ナスカの地上絵をもっと周知させ、訪れるきっかけとなる地上絵をモチーフにした製品、クリップなどをプロデュースし制作。そうした製品の売り上げの一部は、ナスカ地上絵の研究活動や観測塔の建設費用にしてきた。また、広報活動に力を入れ、観測塔の完成を目指した。

これまでの展望台は、12Mの高さだったが、新しい展望台は、現地にあるパンアメリカハイウエイを挟み、旧展望台の向かい側にある。地上18Mから地上絵を見ることができる。

カプニャイ元駐日ペルー大使と田島氏

 

式典にてスペイン語であいさつを伝えたという田島氏は、このミラドールプロジェクトの大きな目的の一つであった展望台の完成について、

「日本人が120年間を通じて積み重ねた二国間の絆があったからこそ実現できたと感じます 本当に多くの方に応援いただきありがとうございました ぜひ、ナスカまで足を運んでいただき観測塔に登ってナスカの地上絵を見ていただきたいと思います」と語る。また、今後の活動については、

「目指す所として、国境を超えて協力しあうことの重要性を世界に発信していきたいと思います。そして、次世代のひとたちに世界に出て活躍できる場をつくってあげたいと思います

昨年は山形大学により新たなナスカの地上絵も発見され、今年はより多くの日本人がナスカの地上絵 に興味を持つことが考えられ、さらに今回の新ミラドール完成により、旅行会社によるナスカ町への ツアー造成が進み、ナスカ町を訪れる日本人観光客の増加も期待されます」と言葉を繋いだ。

 

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